こんにちは!ブリコラブログ!です。
今回の記事は、ブログ開始から通算50記事目!
みなさまのおかげでここまで続けることが出来てます、感謝です。
さてみなさま、『初心忘るべからず』。一度は聞いたことがありますよね!
これは能を大成させた「世阿弥」が『花鏡』で残したことばであり、
ビジネスシーンにも当てはまる本質的な指摘であることを、知りました!
この記事で分かること!
- 『初心忘るべからず』は、3フェーズあった!?
- ビジネスパーソンの成長において、意識すべき内容である!
- 他にもある!世阿弥・珠玉のことば!
それでは、どうぞ最後までご覧ください!
『初心忘るべからず』の意味:“3フェーズある”とは!?
早速3つのフェーズを一緒に見ていきましょう!
フェーズ1:是非初心忘るべからず
原文では、“是非初心を忘るべからずとは、若年の初心を忘れずして、
身に持ちてあれば、老後にさまざまの徳あり” と記載されています。
アルバイトの始めたて、新卒で仕事を開始したなど、若い時の失敗や苦労の末に
身につけたスキルや経験は、常に忘れてはいけない。それは、後々の成功につながる。
若い頃の初心を忘れてしまっては、仕事ができるようになるプロセスを自然に
身に付けていくことが出来ず、先々のスキルアップが非常に難しい・・・というもの。
よって生涯、この初心を忘れてはならない!ということですね。
個人的には、スキルや経験のみならず、初心の中にはその仕事をしたいと
思ったきっかけなど、文字通り「志」の部分も含まれていると確信しています。
フェーズ2:時々初心忘るべからず
“時々の初心忘るべからずとは、是は、初心より、年盛りの頃
老後に至るまで、其の時分時分の芸曲を似合ひたる風体をたしなみしは、
時々の初心也” と原文に記載されています。
年齢を重ねるとともに積み重ねていくスキルや経験を、「時々の初心」と例えています。
新卒で仕事を開始したときから一人前の期間を経て、リーダーや管理職・定年に至るまで、
その時々にあったスキルを身に着けて発揮していくことが大切ということ。
その時々の経験をその場限りで忘れてしまっては、
次に発揮する時に身についたものは何も残らない。
過去に会得したスキルや経験を全部身につけておけば、
年月を経れば全てが熟練の域に達する。
いわば“味が出てくる”状態になるものだ。と理解できます。
フェーズ3:老後初心忘るべからず
“老後の初心を忘るべからずとは、命には終わりあり、能には果てあるべからず。
その時分時分の一体一体を習ひわたりて又老後の風体に似合ふことを習ふは
老後の初心也”と原文に記載されています。
ベテラン期にはベテラン期に相応しいスキルや経験を身につけることが「老後の初心」です。
定年前後になっても、初めて相対しなければならない試練や困難があるもの。
年齢を重ねたからとったからといって、「自分はいい!」ではなく、
その都度、初めて知る・習う・感じることを乗り越えなければならない。
これを、「老後の初心」といいます。
『初心忘るべからず』をビジネスパーソンとしての成長と重ねて理解
この記事をご覧いただいているあなたは、どのフェーズでしょうか?
- 新卒で仕事をはじめたばかり
- ベテランの仲間入り/リーダーや管理職を経験しているところ
- 役職定年を迎え、定年に向けて円熟の時期に差し掛かったところ
世阿弥が説いている通り、
どのフェーズにおいても『初心』が存在し、これを理解して次のフェーズに
いけるかどうか?が、長いビジネスパーソン人生の成功につながる。
例えば「名選手が名監督になれない」と言われるのは、
実は「時々の初心忘るべからず」が影響しているのでは?と考えます。
名選手は、現役時代の自身のプレー実績やイメージが強い。
ただチームメンバーは十人十色。名選手と同じではない。
人を教える・マネジメントをする『初心』であることを認識して
現役時代のイメージに固執せず、一旦捨てれば上手くいくはず!
壮年のベテラン・熟年社員が、若手社員の一挙手一投足に意見をし
彼らの考え方を批判したり受け入れない光景を目にします。
非常にがっかり。残念でなりません・・・。
『老後の初心』を忘れず、「今までの自分に無い新しい考えが学べるかも!」
という姿勢で臨めば、組織融和や組織開発が進んで強い組織体になる。
VUCAの時代・濁世の荊棘にも打ち勝てるような、
真の強さが身につくのではないでしょうか!!
『初心忘るべからず』の他にもある:世阿弥・珠玉のことば!
世阿弥は初心忘るべからず以外にも、本質をついたことばを残しています。
その代表例も併せてみていきましょう!
秘すれば花
自分以外は知ることのない、秘密のスキルや経験。
いわゆる「秘伝」を持つことの重要性を、世阿弥は説いていました。
(奥義のようなイメージでしょうか)
この「秘伝」をむやみやたらに使うことはせず、
ここぞの時に発揮すれば、相手よりも優位に立てるというものです。
同義語は、「能ある鷹は爪を隠す」でしょうね。
今風に申しますと、副業にチャレンジ。
本業とは別の取り組みをして自分の可能性を広げたり、
選択肢を多数持っておく準備をしておく。
これが、「秘する花」を持つということ!
会社が倒産したり時代の変革で過去の経験が活きない世の中になっても
力強く生き続けれると同時に、あなたの世界が広がる可能性があるのです!
住する所なきを、まず花と知るべし
「住するところなき」=「同じところに留まり続けることなく」の意味です。
停滞することなく、常に変化していくことこそが芸術の中心だ、
と世阿弥は言ってます。
個人的に理解したのは、「不易流行」とニュアンスが似ているということ。
物事をなすときの大切な部分。信念や志。意義や大義名分。
ここは滅多に変えず(=不易)、状況や環境、価値観に応じて対応方法や
身に着けるスキルや経験は柔軟に変化させていく(=流行)
環境変化に適用できない種族は滅んでしまうということは、
ダーウィンの進化論でも明確に言われてますね!
『初心忘るべからず』・まとめ
- 初心忘るべからずは、3フェーズある!
- 現代のビジネスパーソンが必携すべき、心構えの本質!
- 「秘すれば花」など、珠玉のことばも参考になる思考。
いかがでしたでしょうか?
ブログ開設50記事目、開設当初の『初心』を忘れず。
複数記事を公開して手慣れてきた今の『初心』も忘れず。
これからも謙虚な姿勢で、何かしらみなさまのお役立ちになる
記事の公開に努めてまいります!
改めて、今後もどうぞよろしくお願い致します。
最後までご覧いただきありがとうございました!